ホリエモン

この間の日記で堀江さんの話を出したので、一応追記のような感じで書いておこうかと。。
Warと関係ない話にレスしちゃう人って..という感じですがそれは置いときましてw


ホリエモンというと各種メディアによってとんでもない悪者にされてしまった訳ですが、
一方で彼の社会に対する視点はやはり秀逸だと思います。
なんとなくよく分からないけど悪いことをした人、という印象を持っている人が多いのではないかと
思いますが、別に超やばいことをしたということではなく、彼が儲けられた理由はかなりシンプルなものです。
ただ一応、それが理論的には分かっていても実際にやっちゃったら色々とまずそうなんじゃ。。
という感じのことだったので、まあ確かに行動力ありすぎちゃった感はあると思います。


さて何をやったのかを簡単に説明すると、要は
「株式を分割した時の、株券を作るためのタイムラグによる株価値上がり」
を利用して儲けたってだけです。


株式分割は本来株式そのものの価値を高めるものではなく、
例えば1株100万だと資金の関係で買える人が少なくなってしまうので
1株1万×100株にして資金が少ない人にも買ってもらいましょうという制度です。
それによって株の流動性を高め、また株主の人数を増やすことで
株価の安定を図ろうというものです。
理論的には、ある価値のものを100分割したら価値も100分の1なので
当然株価も1株あたり100分の1になるわけです。


ただ、以前は株券を発行するために一時的に増えた分の株を買うことが出来ず、
100倍の数の株式が生まれたのに実際に買えるのは100分の1の量だけ、となり
一定期間供給量が極端に減ってしまうという問題がありました。
それによって、一時的に需要量に対して供給量が足りなくなり
株価が相対的に値上がり(一株当たり100分の1まで下がってない)する状態になって
いつの間にか全体で見ると会社発行株式の時価総額があがっているという現象が起きていました。


株価は一度上昇or下降の流れが出来ると皆がそれに乗って流れを推し進める傾向があり、
ライブドアはこの株式分割を何度も行うことで連続的に株価を上昇させていきました。
で、ライブドア株を持っているホリエモンキャピタルゲイン(株価値上がり益)で
儲けられましたというお話です。


いまだと確か株券による一定期間の子株売買停止がなくなってるはずなので
同じことは出来ませんが、一方でこのような現象が起こることはなんとなく皆分かっていた訳です。
読売onlineによると、
「大幅な株式分割は、01年10月の改正商法で可能になった。
それまでの「株式分割後に1株あたりの純資産が5万円を下回ってはならない」との規制が
撤廃され、分割数の制限がなくなったためだ。」
とのことなので、実際の問題は規制をなくした政府にあります。
ホリエモンは既存の規制の範囲内で株式分割という制度を利用したに過ぎません。


ライブドアに関してはこの後お金周りの問題が発覚して株価が急落するわけですが、
まあ本来の株価じゃなくなっている訳だから、あんまり飛びついたらまずいな‥という位は
投資家としては考えておくべきです。


ホリエモンというと悪の枢軸みたいに言われることが多いですが、
要は制度的にそれをやれる土壌があって、かつ確実にお金を生む状況が目の前にあった
というだけで、多少やりすぎにしてもそのような状況で
それをやったことを責めるのは少しお門違いのような気がします。


むしろそのような制度を利用したことは今回ほど大きくない、
見えない形で大量にやられているわけで、
それを一つ一つ見つけて潰していくのは政治家の仕事です。
前回の
「利権を持った団体の上層部の処理に対する”実質的な”権限とその行使可能性が、外部には見えてこない」
という問題はこの政治家の仕事部分に関わっていますね。


まあそんなわけで、個人的には今後の堀江さんの動きに注目しています。(´・ω・`)


by Aricororisty